津田岳宏の事務所

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2014年12月 2日 (火)

ニッチ弁護士?

昨夜のフジテレビ「マネースクープ」は,ニッチ弁護士を取り上げていた。

ニッチ弁護士とは,他の弁護士が取り上げないような分野に特化して業務をしている弁護士のことを言うようだ。
とすれば,麻雀とかギャンブルとかを専門にしている僕も,かなりのニッチ弁護士だ。

次は僕も取り上げてください,フジテレビ(▽`)


昨日出ていた弁護士で強烈だったのは,「神田のカメさん法律事務所」という冗談みたいな名前の事務所の太田真也って人だ。
太田センセーは極度のオタクで,オタクをターゲットにした事件に特化しているらしい。

センセーは風貌からしてオタク全開なんだけど,ニーズは多く,年収は2000万円あるんだという。
たしかに,アニメとかゲームとかは今や一大市場で,センセーのようなタイプの人も世に多い。そういえばこういうタイプ,雀荘のメンバーでもたまにいるわ(接客下手なわりに麻雀はそこそこ強い)。

オタク業界の人からセンセーに依頼が来るのはよくわかる。
言わずとも通じる部分が多いからだ。
僕が麻雀店の相談を聞いていてよく感謝されるのは,アウト・ツー入り・ゲームバック,などの業界用語を,説明せずとも知っているからだ。
普通の弁護士ならば,まずはこういう特殊用語の意味から説明しないといけない。
きっとセンセーも,普通の弁護士だと説明が必要な部分を阿吽の呼吸で理解できるから,業界から厚い信頼を得ているのだろう。


弁護士はサービス業なので,その分野に詳しければ詳しいほど,その分野に良いサービスを提供できるのは当然だ。
今,弁護士の数は激増している。
ニッチ弁護士は,競争の中で残っていくためのひとつ有望な道である。

というわけでしつこいけれど

次は僕も取り上げてくださいね,フジテレビ(▽`)




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2014年10月 5日 (日)

偉人の強運ー岸信介編

麻雀漫画では,政治家とか医者とかの社会的成功者は運量が多く配牌もツモも素晴らしく良い,なんてシーンが出てくることがある。
デジタル雀士の僕は,んなわけねえだろ,とツッコんでいるのだが,歴史に名を残すような人の偉業の裏では,異常な強運が作用していることもあるようだ。

「絢爛たる悪運 岸信介伝」を読んだ。
岸信介は,日米安保改定時の首相で「昭和の妖怪」などと呼ばれた大政治家だ。現首相安倍晋三の祖父でもある。
昭和の高度経済成長やバブル景気による繁栄は,日米安保による安全保障の担保があったからこそ,という見方ができることは否定できない。
そして岸信介の人生を見れば,神様がこの男に安保改定をさせるように計らったとしか思えないような強運が連続している。


強運①  間一髪の命
太平洋戦争末期の昭和20年6月,岸のところに,地方管区の長官をしてくれないかという話がきた。
候補地は大阪・福岡・広島・愛媛などの西日本の複数箇所であったが,岸は地元山口に近い広島への赴任を希望した。
ところが翌日,担当者から侘びの電話が入った。
他はどこでもいいが広島だけは困る。広島は昨夜,自分の大先輩にあたる人に決まってしまったのだ,ということであった。
岸は仕方なく別の地に赴任したのだが,このとき希望通り広島に赴任していれば,彼は原爆に遭遇していた。
たまたま同じ時期に”大先輩”が広島を希望したことによって,彼は命拾いしたのである。


強運②  逮捕されても釈放
戦前の岸は「満州国は私の作品」と発言するくらい国家の中枢をになう官僚だった。
開戦時の東条英機内閣では商工大臣を務めており,物資動員の全てを扱っていた。
それゆえA級戦犯として逮捕され,巣鴨プリズンに収監された。
その後,岸と同じようなポジションにいた重要官僚の星野直樹・賀屋興宣は起訴され終身禁固刑の判決を受けたが,岸だけは不起訴・釈放されることになった。
この処分は,複数の幸運な事情がもたらしたものである。

GHQは起訴不起訴について,開戦直前の大本営政府連絡会議への出席の有無を重要な基準としていたのであるが,岸はこの会議にたまたま出席していなかった。
当時の岸は商工大臣という重要ポストにあり,上記会議の直前の御前会議にも直後の御前会議にも出席しているのであるが,上記会議には提出資料の関係で偶然出席していなかった。

GHQは最も重い戦争責任者は東条英機であると考えていた。
それゆえ東条内閣で大臣を務めていた岸も逮捕されたのであるが,実は岸は,戦争中に東条と対立している。
首相と大臣がもめたことで,結果,東条内閣は辞職に追い込まれた。
そういうわけで,東条と対立しクビを取った男として,岸の印象は上がったのである。
しかし言うまでもないが,当時の岸も,まさか戦後のことを考えて東条と対立したのではなく,物資政策への見解の相違で対立しただけである。

GHQ内部での権力抗争も,岸にプラスに働いた。
当初のGHQの主流派は,とにかく日本は弱体化させておけと考えだった。
しかし次第に「逆コース」と呼ばれる一派が力を持つようになっていった。
彼らは反共の砦として日本国内に同士の連携をつくるべきだと考えていた。
そしてこの一派は,優秀な官僚であった岸を「同士」の有力候補としたのである。
ついでに言うと,逆コースが力を持ち出したのは,冷戦が激化してソ連が大きな脅威になったからである。ロシア革命からの世界情勢が岸に味方したのだ。
いくつもの幸運が重なって,岸は禁固刑を免れたのである。


強運③ 消えていくライバル
昭和23年12月に釈放された岸は,それからわずか8年余り後に総理大臣に就任している。
いくら岸が優秀とはいえ,この復活の駆け上がりは早すぎる。
これにも強運が作用している。

昭和31年,次期首相は緒方竹虎がするだろうと言われていた。彼は「逆コース」のアメリカとも繋がりが深かった。
ところが彼が,心臓麻痺で急死してしまう。
慌てたのはアメリカだ。
当時の首相鳩山一郎はソ連政策に熱心だった。
アメリカは,緒方が死んでしまった今,あとは岸に任すしかない,と考えるようになった。

そういうわけで岸は昭和31年12月に総裁選に立候補する。
予想ではアメリカの後押しを受けている岸勝利の予想だったが,結果は石橋湛山に負けてしまう。
早すぎる復活を遂げていた岸への嫉妬の反感もあったのだろう。
が,見えざる大きな力が再び作用する。
総裁選から1か月後,石橋が脳梗塞で意識不明の重体となってしまうのだ。

そして石橋は辞任し,岸が総理を任されることになったのである。


首相になった岸は強いリーダーシップで安保闘争を乗り超え安保条約を改定し,その後日本は未曾有の高度経済成長を遂げる。
あのとき”大先輩”が広島を希望しなかったら,連絡会議に出席していたら,東条と政策でもめなかったら,緒方や石橋が倒れなかったら,日本の歴史は変わっていたのだろう。
歴史にイフはないとはいえ,そこに重なる「強運」には目を見張ってしまう。



晩年の岸の悲願は憲法改正であった。
その遺志は,孫の安倍晋三に継がれている。
岸は言っている。

「この国を変えるには,悪運が強くないと結局ダメなんだ。」

安倍首相が念願を達成できるかは,祖父の強運の血が受け継がれているかどうかにかかっているのではないか,なんてオカルトなことを思う。

ま,麻雀はいつでもデジタルに打つけどね。




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2014年8月16日 (土)

ホームページと頼れる顧問

私が立ち上げた京都グリーン法律事務所のホームページが完成した。

よろしければ,ご覧になってくださいm(__)m

うちの事務所であるが,顧問として,京都府警に40年間勤務した経歴を持つ阿部道則行政書士をむかえている。

阿部さんは,40年間の警察官キャリアのほとんどを捜査4課(暴力団対策課)で過ごした。

ひと昔前のヤクザは,賭博を生業にすることも多かった。
それゆえ,阿部さんも多数の賭博事件を捜査し,その道に非常に詳しい。
いや,詳しいとかそういうレベルではない。
阿部さんは,平成18年には,多数の暴力団抗争事件を解決したことと共に,賭博犯罪に関する豊富な知識を生かして捜査方法を伝授するなど後進を指導したことを理由として,京都新聞警察功労賞を受賞している。
今現在賭博捜査をしている警察官たちを,阿部さんは指導していたのである。

警察は,いかなるときに,いかなる手段で,いかなる賭博を捜査するのか。

阿部さんから聞く話は,私にとっても非常に勉強になっている。


私は麻雀が好きである。
今の麻雀業界は,昔とは違う。
暴力団とつながりのないクリーンな店が麻雀業界を支えている。
しかし現実問題として,麻雀と賭けは,切っても切り離せない。
高額のギャンブルがされているパチンコ店が氾濫している現代日本で,クリーンな雀荘が捕まるなど全く不当だと強く思うが,賭博罪という法律が存在するのは事実で,麻雀業界は弱い立場に置かれている。
私は弁護士として,そんな麻雀業界の力になりたいと思っている。

賭博捜査のエキスパートである阿部さんは,私や事務所にとって大きな力になってくれる人だ。
私も,いっそうの研鑽をせねばと思っている。
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2014年6月20日 (金)

宣伝させてください

またまた,間がかなり空いてしまいました。

実は,私,最近,京都グリーン法律事務所という事務所を立ち上げました。その準備もあって大忙しでした。
新事務所は,まだホームページもつくれていないのですが,追ってつくる予定ですので,また報告しようと思っています。


さて,久しぶりのブログであつかましいのですが,今日は,宣伝をさせてくださいm(__)m
私の新刊本が発売されました。

タイトルは「カラマーゾフを殺したのは誰か~世界の名作でリーガルマインドを学ぶ~」

弁護士の仕事をしていると,裁判所の前で人だかりを見ることがあります。
傍聴席が抽選になって大変な倍率になる裁判が,たまにあります。
裁判は,のっぴきならない人間ドラマがあらわれる場です。
面白そうな裁判には,人が集まります。
それならば,人為的に面白い裁判記録をつくっちゃおう,として書いたのが拙著です。

「カラマーゾフの兄弟」という世界文学の名作のクライマックスは,実は裁判シーンです。
同作は,法廷ミステリーの名作でもあるのです。
「カラマーゾフ」「ドストエフスキー」などというと,何だか難解そうですが,法廷ミステリーの部分は全然難解ではなく,そこで描かれている人間ドラマやプロットは抜群に面白いです。
で,そのエッセンスを抽出して裁判記録にしたのが拙著です。
「裁判記録」などと言うと,また難解そうですが,その内容は,1人称の小説やドラマのセリフみたいなもので,全然難解ではありません。
スイスイ読めることと思います。

さらに,単に記録をつくるだけでは味気ないので,要所要所で,「嘘と本当の見分け方」についての解説を書きました。
裁判は,とどのつまり,証人たちの証言が嘘か本当か,に論点が集約されることが多いので,私たち法律家は,嘘を見分けるノウハウを勉強しています。
そのノウハウを,記録と絡めて解説しています。

あんまりないタイプの本なので,イメージが沸きづらいかもしれませんが,とりあえず,編集者さんの周りでの評判は,非常に良かったとのことでした。
著者の手ごたえなんてのが全くアテにならないのは重々分かってはいますが,私個人は,今まで出した4冊の中では,群を抜いて面白い本が書けたと自負しています。
新書ですので,ページ数のわりには値段も抑え目になっています。
みなさま,どうか,だまされたつもりで1冊買っていただければと思います。

拙著が書けたのは,そもそも,ドストエフスキーの原作が抜群だからです。
ドストエフスキーは,ギャンブラーの大先輩でもあります(カジノで大負けして追い込まれるたびに名作を1本書いて巻き返す,というすごい先輩です)。
偉大な先輩の力を借りて書いた本でもありますし,もしもたくさん売れたら,麻雀界の未来のために寄付のひとつもさせていただこうと考えております。
みなさまどうか1冊よろしくお願い致しますm(__)m

2013年10月27日 (日)

知将・星野の戦術

日本シリーズとワールドシリーズが開催中で,野球がもっとも盛り上がる週である。

今朝のワールドシリーズ第3戦も大熱戦で,食べるのも忘れてずっと見ていた。
ドリューに代打出したのはややミスな気がするな,あれは。


夜は日本シリーズ。
今夜の楽天は田中だ。
星野監督は,田中を第1戦ではなく,第2戦(及び第6戦)に先発させる策に出た。
麻雀ファンらしい,戦術性のある起用法である。

そう,あまり知られていないかもしれないが,星野監督も麻雀ファンのひとりである。
選手に勝負術を学ぶために麻雀をすすめたこともあるのだ。
コワモテで有名な星野監督だが,3球団でリーグ優勝しており,たいへんな知将でもある。
きっと麻雀も強いんだろう。
コワモテという点も有利である(笑)


星野監督の策は,第2戦というよりも,第6戦を重視する策だ。

「田中を東京ドームで使わずに,何とか第6戦を迎える」

これが,星野監督の頭にある第一目標だろう。

いかに相手が巨人でも,田中が投げれば,おそらく7割程度の確率で勝つはずだ。
とすれば,仮に3勝2敗で第6戦を迎えられれば,7割の確率で日本シリーズ制覇だ。

2勝3敗で迎えたとしても,7割の確率で第7戦に持っていける。

そうなれば,第6戦を田中で勝った勢い,ホームの有利さ,最後なので田中も則本もリリーフでつぎ込める,などの要素で,互角以上に戦える,という考えである。

星野監督の頭は,3勝2敗で第6戦なら出来すぎ,2勝3敗でもそこから十分勝負になる,という考えだと思われる。
目の前の一局ではなくて半チャンを制するための戦術,まさに麻雀ファンの戦術である。


ただ,この戦術にはリスクもある。

東京ドームの第3~第5戦に田中を先発させないことで,第5戦までに勝負を決められる可能性が高くなる。

しかし,そもそも総合力では巨人の方がだいぶ上なのだ。
シリーズ制覇の期待値は,田中を2・6に起用する方が絶対に高い。
最善の策を取り,それで第5戦までに決められてしまったら,それは仕方がない。

このシリーズ,私は,知将星野の戦術がハマることを期待しながら見ている。



とかなんとか書いているうちに試合がはじまってしまった。
今日,万が一田中で負ければ,第6戦を迎えられる確率自体が5割を切ってしまうだろうw
東京ドームで田中を投げさせる緊急事態にもなりかねない。
そうなれば,仮に第6戦を迎えられたとしても苦しい。

第2戦,注目の試合である。

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2013年8月 9日 (金)

「Lets DANCE」は成功するか

皆様,お久しぶりです。
色々バタバタしていて数ヶ月放置してしまった本ブログですが,今日からまた更新していこうと思っています。



最近よく話題になっているのが,クラブの摘発問題である。

 
クラブは,風営法上,麻雀店やキャバクラなどと同じく「風俗営業」のひとつとされており,営業には公安委員会の許可が必要である。
しかし,実際には許可を得ずに実質的なクラブ営業をしている店も多い。


「風俗営業」の深夜営業は禁止されており,クラブ営業の許可を得たとしても深夜営業はできない。
しかし,クラブの売上の大部分は深夜にあがる。


また,「風俗営業」となると,金融機関からの融資が受けにくくなったりテナントの賃借がしにくくなるというデメリットもある。


それゆえ,深夜における酒類提供飲食店の届出のみを出して実質的なクラブ営業をする店も多い。


これらの店は,“グレー店”である。


黙認されていることが多く実際に検挙されることはあまりないが,無許可営業(違法営業)をしていることには違いなく,まれに検挙されることがある。
数年前に大阪で起きたように,それまで検挙されなかったのが突如として一斉摘発されて大騒動になることもある。
上記の六本木のクラブも,無許可営業で摘発された。
クラブが抱えている問題は,同じくグレー店であるフリー雀荘と同じである。



風営法の目的は,いわゆる「飲む」「打つ」「買う」の規制であり,ダンスを規制するのは風営法の本来的な目的ではない。
しかし日本では古くから,ダンスは享楽的な雰囲気にさせるもので売春を含む不健全な男女関係につながりやすいという考え方がされてきた。
実際過去には,ダンスホールのダンサーが売春婦まがいのことをしていた時代もあった。
それゆえ,風営法は制定当初からダンスを厳格に規制する姿勢を取り続けている。
1948年に風営法が制定されたとき,風俗営業は「接待飲食業」「ギャンブル営業」「ダンスをさせる営業」の3つに分類されていた。
「飲む」「打つ」「買う」ではなく,「飲む」「打つ」「ダンス」の3分類となっていたのであり,それくらいダンスに対して厳しい目が向けられていた。

その後時代は移り変わり,今のクラブは,少なくとも売春とは全く無関係である。
売春につながるから規制するという過去の論理は現代では通用しない。

にもかかわらずクラブが風営法で規制されているのは不当とも思え,最近では,クラブを風営法の対象から外せという運動が盛んである。
この運動のために平成24年に発足した「Lets DANCE」という団体には,坂本龍一らも署名して話題となった。


さて,「Lets DANCE」の主張が通りクラブが風営法の対象から外される日が来るだろうか。

率直に言って,そう簡単にはいかないであろう。

風営法の対象から外れるということは,人的要件や場所的要件の規制がいっさい外れるということである。
こうなると,たとえば小学校の隣でクラブを営業してもOKということになる。小学校の隣がクラブというのはちょっと・・というのが多くの日本人の一般的認識であると思われ,やはり対象から全く外せというのは容易ではないだろう。

クラブが酒と切り離せないのもマイナスポイントである。

風営法上,飲食店が深夜営業をするだけでは届出はいらないが,酒を提供する場合は届出が必要となる。
「普通の人も酒を飲むと人が変わる。だから規制が必要」という考え方が風営法の根底にある。
風営法から外せという運動が成功した数少ない例のひとつに,ビリヤードがある。
ここでは,業界が「ビリヤード場は酒を売らない」という方針を打ち出したのが最後の決め手になった。
しかし,クラブが酒を出さなければ商売にならないであろうし,この点も苦しいところである。

Lets DANCE」の運動を現実的に考えれば,営業時間の延長を勝ち取ることが第一の目標になるのではないか。
クラブの売上は,深夜に大部分があがる。
とすれば,深夜営業が禁止されるのは営業自体が禁止されるのと等しい場合もある。
これでは,憲法が保障する営業の自由に対する大きな侵害となる。
このあたりを主張して,営業時間の延長は何としても勝ち取りたいところだ。

そのためには,未成年者の立ち入り規制を厳格にすることが必須である。現在のクラブが規制される主な根拠は,「青少年の健全な育成」という要請にある。
「渋谷六本木 そう思春期もそうそうに これにぞっこんに♪」なんて歌があったが,ひと昔前には,やんちゃな高校生がクラブに出入りしているケースも多かった。

風営法は,クラブのような風営店が未成年者を客として立ち入らせることを禁じているが,過失による立ち入らせは不可罰とされている。
つまり「未成年には見えませんでした」という言い訳が通じるのであり,この点,ラスベガスのカジノが,未成年者を客として入れると理由を問わずライセンスの取消まであるという極めて厳格な規制をしていることと比較すると,日本の規制は緩い。
しかし,クラブが営業時間の延長を勝ち取りたいのであれば,この点を厳格に自主規制することが必須である。
未成年者が立ち入るおそれがあるということになれば,深夜営業など決して認められないであろう。
最近は,免許証やパスポートなどの顔写真付き身分証をきちんと提示しないと入場できない,という厳格な規制をしているクラブが増えていると聞く。この姿勢は徹底していくべきであろう。


クラブ業界が一枚岩になれるのか,というのも重要な問題である。
Lets DANCE」について詳しく書かれた「踊ってはいけない国,日本」「踊ってはいけない国で,踊り続けるために」(ともに河出書房新社)には,クラブ業界内に運動を歓迎する声がある一方,「そんな大々的に声をあげて警察に睨まれたらどうするんだ・・」という批判的な声もあると書かれていた。

クラブやフリー雀荘のようなグレー産業が合法化運動をするとき,業界が一枚岩になれないというのは,常に付きまとう問題である。
低レートのフリー雀荘を合法化しようという
運動にも,業界内で歓迎の声がある一方,「賭け麻雀を合法化なんてことを言って警察を刺激したらどうするんだ」という批判的な声がある。
低レート雀荘が摘発された事件で弁護人の私が違法性の低さをうったえて無罪の主張をしたときも,「無罪の主張などして警察を刺激してはいけない。検挙された以上,おとなしく有罪を受け入れた方がいい」などと言う人もいた。

グレー産業には,今現在グレー店を営み生計を立てている人たちがいる。
彼らには,今現在も検挙されて生活が破壊されるかもしれないという切実なリスクがある。
とすれば,「今のままで黙認されているのであればそれで十分。変に声を出して睨まれたくない」という声があがるのはやむを得ない。
ただ,その結果,業界の足並みが揃わなくなる。
足並みの揃っていない業界など,警察も世間も相手にしてくれない。
そして,運動は頓挫する。
グレー産業に共通する問題であり,この点を何とか克服しなければならない。


グレー産業といえば,パチンコもそのひとつである。
ここでもやはり,換金の合法化運動がおこなわれている。

どのグレー産業も,できるならホワイトになりたいと思っているのである。

これは本当に困難なことであろうが,クラブ,パチンコ,麻雀のようなグレー産業の合法化運動は,何とか結託していけないものだろうか。

たしかに,各々の業界にプライドはあるだろう。
しかし,「うちは文化だ」「うちは違法ではない」などと各々が言ったところで,しょせん一般世間からは,「風紀を乱しかねない産業」「小学校の隣で営業されたら困る」と思われている同じ穴のムジナである。
悪い偏見を持たれているという点で,等しく弱者である。

弱者であるということを自覚し,細かい思いを振り払って結託しない限り,大きな力は生まれないのではなかろうか。

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2012年12月 7日 (金)

悪徳弁護士の弁護術

最近読んだ本。

まずは「反転ー闇社会の守護神と呼ばれて」

バブル紳士と呼ばれたうろんな人々の弁護を数多く手がけ、闇社会の守護神と呼ばれた元弁護士の自叙伝。
貧しい漁村で生まれ育ち、検察庁に入ってエース検事と呼ばれるまでになり、その後ヤメ検弁護士となってバブル紳士と付き合い莫大な富をつかむものの、詐欺の共犯として有罪判決を受けて現在は服役中。

そんな人生を歩んだ伝説の悪徳弁護士の自叙伝は、下手な小説よりずっとドラマチック。私の中では今年一番と言ってもいいほどのヒットだった。


著者が無罪を争っている裁判の最中に書かれたということもあって、古巣検察庁への批判は過剰で眉唾なところは否めないが、著者自身が手がけた事件の描写などは実にリアルで面白い。


目を見張ったのは著者の弁護術。

月々約1000万円の売上を脱税した被告人の弁護を担当した著者は、被告人に「1000万円のうち700万円をヤクザにお守り代として支払っていたので、他の経費もあって、私はほとんど儲けていません。しかし、そのヤクザの名前をここで出すと殺されるから出せません」と供述するよう指示したという。
こう供述されると、裁判所もそれ以上の追求はできない。名前を出すと殺される、と言っている被告人から無理やり名前を聞きだすようなことは、裁判所はしない。
結果、この被告人の罪は非常に軽くなったのだという。

もちろん、700万円のお守り代、というのは大嘘である。
明らかな嘘を供述させる上記のような弁護は、弁護士倫理に大きく反する違法弁護である。
正直、そらアンタ捕まるわwと思った。
が、当該被告人にとってみれば、著者はとてつもなく頼もしく見えただろう・・

過剰な違法弁護も、依頼者からすれば、逆に頼もしい、となるケースが多い。
それゆえ、真面目な弁護士ほど、依頼者のことを思いすぎて過剰な違法弁護をしてしまう、というのがしばしばある。それは”弁護士の落とし穴”だと業界では言われている。



さて次に、「AKB白熱論争」
先日久々にパチンコをしたのだが、「AKB」で少し勝ったので、お礼の意味もあって購入(笑)


小林よしのり氏をはじめとする大の男4人がひたすらAKBを語り合うという1冊であり、くだらないといえばくだらない。
おまけに、アイドルに特別な思い入れがない私のような一般人にはついていけない部分も多々あった。

ただ、実力ある論客たちの議論だけに、的確な分析も散りばめられていて、暇つぶしには十分なる1冊だった。

以下は、本書から。
従来のアイドルと比べたときのAKBの特徴に「総選挙」「握手会」があるが、これについての分析。
「コンテンツにお金を払うという文化自体が情報化の進行で難しくなっているということなんかじゃないかと思うんですよね。(中略)インターネットのようなものが定着して、情報が基本的に「ただ受け取る」だけのものから「自分でも発信する」ものに変化したときに、完成品を受け取ってただ消費するだけの快楽しか提供しないもので消費者にアピールするのは、少なくともそれ以前よりは難しくなる。(中略)コンテンツではなくコミュニケーションを売ること、つまりこの人を応援したい、という気持ちを表現することは気持ちがいいのでお金を払ってもやりたいと人間は考える、という発想が台頭してきた」



これを読んで私が思ったのは、やっぱり麻雀のこと。
ただ受け取るだけの消費よりも、参加して表現するものの方が楽しい。
時代がそういう発想になってきたというのなら、麻雀もチャンスである。
麻雀の楽しさというのは、まさに「参加する楽しさ」だ。
しかも、老若男女を問わずに参加して楽しめるという素晴らしさもある(ノーレート麻雀ネットワーク ニューロン参照)

そう言えば、秋本康氏は麻雀ファンのひとりだ。
氏が女流麻雀プロのユニットをプロデュースしたこともあったはず。
ここは麻雀界のためにもうひと肌脱いで、誰かAKBを女流麻雀プロにでも派遣してくれないかしらん。

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